Flash Lite コンテンツの開発
たとえ携帯用コンテンツやゲームのアイデアがあっても、実際にどのようにして開発作業を始めれば良いのかが分からない場合があります。このような場合は、まずアイデアが実現可能であるかを確認してみる必要があります。まず、次のチェックリストの事柄を検証してみてください。
- コンテンツが実際に携帯端末上で利用されることが想定できるか。
- コンテンツを携帯端末用として提供する長所は?
- 全ての情報が表示画面内に収まるか。
- 情報を更新する必要があるか。
- ユーザーはどのようにしてコンテンツを操作するか。
- コンテンツを携帯端末用として開発する作業の難易度は?
以上の項目を事前に検討しておけば、携帯端末用 Flash コンテンツをスムーズに開発できます。
新機能
Flash Lite 1.1 にはパワフルな新機能が数多く収録されています。これらの機能に関する詳細は、CDK のリソースに詳しく解説されていますので、デベロッパーとしてどのような機能が利用できるかについては、CDK
のリソースにて確認するようにしてください。ここでは、すべての新機能を1つずつ紹介する代わりに、携帯端末用の Flash Lite 1.1 コンテンツを開発する上で特に重要と思われる機能のハイライトを紹介することにします。各機能の後ろに「Macromedia
Flash Lite 1.1 オーサリングガイドライン」の参照ページを表記しているので、詳細については、これらのページを参照するようにしてください。
- ナビゲーションやキーイベント (ページ 9)—携帯端末は、ユーザーからの入力を受ける方法が限定されています。コンテンツを開発する際には、特にこの点に注意する必要があります。また、インターフェイスには何がアクティブで、何が選択されているかといったことを視覚的に確認できるようなデザインを採用し、エンドユーザーが直感的にインターフェイスを操作できるようにすることが重要です。
- 適切なフォントの使用 (ページ 9)—テキストの読みやすさにも配慮するようにしてください。これは、特に携帯端末のような小さな画面を利用する場合に重要な考慮点となります。コンテンツには、デバイスフォントと、埋め込んだフォントの2通りのフォントを利用できます。コンテンツにフォントを埋め込む、埋め込みフォントを利用した場合、テキストの見栄えを意図通りに提供できるようになるものの、ファイルサイズが大きくなってしまいます。一方のデバイスフォントを利用した場合、ファイルサイズを抑えたまま、携帯端末の小さな画面上でもテキストをそれなりに綺麗に表示することができます。どちらのフォントを利用するかは、実際に両方をテストしてから決めるようにしてください。なお、CDK
にはフォントのサンプルが収録されています。
- パフォーマンスの最適化 (ページ 13)—コード量を抑えるとともにビットマップ画像を圧縮しておけば、SWF
ファイルのサイズが小さくなるだけでなく、携帯端末上での再生パフォーマンスが向上します。可能な限りの策を尽くしたと思っていても、最後にもう少しだけビットマップを圧縮すれば、ファイルサイズをさらに小さくできる場合があります。
- コンパウンドサウンドのサポート (ページ 22)—Flash Lite 1.1
では、複数の携帯端末機種の異なる音声フォーマットをサポートするコンテンツも作成できます。CDK に収録されている FlashLiteBundler.exe
を使用すれば、複数の音声フォーマットを含む音声ファイルの「バンドル」を作成し、オーサリング時に使用する仮の音声ファイルをパブリッシュ時に音声バンドルファイルと入れ替えることができます。このツールと音声入れ替え機能は、コンテンツ開発のためのとても便利な機能であり、Flash
Lite 1.1 の重要な新機能でもあります。なお、この新機能の詳細については、CDK のリファレンスや、実際の FlashLiteBundler.exe
ファイル、ならびにチュートリアルファイルを参照するようにしてください。また、Nader Nejat が執筆した別途記事、「Flash
Lite 1.1 における音声の使用」も参照するようにしてください。
- デバイス特有の機能 (ページ 24)—Flash Lite 1.1 では、デバイス特有のさまざまな機能や変数に、ActionScript
を利用してアクセスできます。ActionScript を利用すれば、ユーザーの端末機種特有の情報にアクセスし、これらの情報をコンテンツ内で利用でき、端末機の電池残量や電波状況といった情報を視覚的に表現するといったことが可能です。詳細については、CDK
に収録されているデバイス特有の機能に関するサンプルを参照してください。
- 新コマンド FSCommmand2 (ページ 27)—
FSCommand2() 関数は、Flash
Lite 1.1 に搭載された新しい関数です。なお、この関数はデスクトップ用の Macromedia Flash Player ではまだサポートされていませんので、注意してください。この関数は、FSCommand() 同様の機能を提供しますが、関数を即座に実行し、その場でフィードバックを返すという点で FSCommand() と異なります。
- デバイステンプレート (ページ 45)—特定の端末に対して多数のコンテンツを作成する場合は、再利用性に優れたテンプレートを作成しておくと作業が簡素化できます。テンプレートには、即座に使用できる
ActionScript コードや、ユーザーインターフェイス要素、ブランディングなどを収録しておくことができます。また、Macromedia は、サポート対象携帯端末が発表され次第、そのデバイス用のコンテンツ開発を支援するためのデバイステンプレートを公開しています。頻繁にモバイル & デバイスデベロッパーセンターを訪れて、新たなアップデートが無いかを確認するようにしてください。
- Flash Lite 1.1 コンテンツのエクスポート (ページ 45)—Flash
Lite 1.1 対応の SWF ファイルを作成するための、新たなパブリッシングプロファイルがリリースされています。なお、このパブリッシングプロファイルを使用するために必要なファイルのインストール方法は、CDK
の "Flash Lite 1.1 External Player" フォルダにある "readme.txt" ファイルに収録されています。Flash
4 用や Flash Lite 1.0 用のパブリッシングプロファイルを利用しても Flash Lite 1.1 コンテンツの SWF ファイルはパブリッシュできますが、この場合、Flash
Lite 1.1 特有の ActionScript が使用できないだけでなく、コンテンツの動作自体が不安定になる恐れがあるので注意してください。
- コンテンツの動作確認 (ページ 49)—コンテンツの動作をテストするには、オーサリング環境の
Flash Player [ムービープレビュー] コマンドを利用します。ムービーを Flash Lite 1.1 コンテンツとして出力するようにしておいた場合、Flash
Lite アプリケーションに関する新しい情報や警告、エラーメッセージなどは、[出力] ウィンドウに表示されます。なお、Flash Lite ムービーのプレビュー時に
[出力] ウィンドウへ表示されるフィードバックの内容は、オプションの設定ファイルを利用してカスタマイズすることも可能です。また、制作したコンテンツは、サポート対象とする実機上でも動作を確認するようにしてください。端末実機を用意できない場合は、端末を持っている人にコンテンツのテストを依頼すると良いでしょう。
インターフェイス要素
CDK には、コンテンツ開発時に素早く使用、またはカスタマイズするために、8 種類の既製インターフェイス要素が収録されています。インターフェイス要素には、緑、青、橙、銀の
4 色があり、これらにはすべて Macromedia 独自の "HALO" ルック & フィールが適用されています。8 種類のインターフェイス要素の内訳は次の通りです。
- アクションメニュー
- ボタン
- チェックボックス
- ドロップダウンメニュー
- ヌメリックステッパー
- ラジオボタン
- スクロールバー
- テキストフィールド
開発時のチェックリスト
携帯端末用の Flash Lite 1.1 コンテンツを開発する際には、必ず以下の項目をチェックするようにしてください。なお、このチェックリストは
Flash Lite 1.1 CDK にも収録されていますが、重要な事柄なので、再度ここでも紹介することにします。
- Flash コンテンツが動作するか。
- 開発した Flash コンテンツの内容が理解しやすく、操作しやすいか。
- 開発した Flash コンテンツは、データや SWF ファイルを問題なくロードできるか。
- イメージを最適化するか、あるいはコードを編集して、ファイル容量や必要メモリ量を最小限に抑えながら、さらにパフォーマンスを向上させることは可能か。
- すべてのビットマップイメージが携帯端末上で正常にデコード、ならびにレンダリング処理されるか。