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事例紹介:武蔵野東学園
武蔵野東小学校/武蔵野東教育センター

Adobe Photoshop Elements とAdobe Premiere Elementsが、小学生の自己表現ツールに

健常児と自閉児の共学体制「混合教育」と、自閉児への独自の教育「生活療法」の実践で国内外から注目される武蔵野東学園。早くから教育にコンピュータを取り込み、最近は子どもたちの創造力、表現力、コミュニケーション能力を引き出すツールとしてAdobe® Photoshop® Elements® 5.0 と Adobe Premiere® Elements 3.0を活用し成果を上げている。

「混合教育」と「生活療法」で豊かな感性と生活力をもつ子どもを育成

武蔵野東学園は「教育の原点を直視し、視野の広い、創造性豊かな、たくましい信頼される子どもたちを育てる」という建学精神に基づき、健常児と自閉児が一緒に学ぶ「混合教育」を実践。「混合教育」は、健常児にとっては「心の教育」の実践となり、自閉症児にとっては社会自立へ向けてのよい刺激となっている。また、40年の実践から生まれた自閉児のための「生活療法」は、国の内外からその成果が高く評価されている。

同学園では、故北原キヨ夫妻が1964年に創立した武蔵野東幼稚園の教育を延長・拡大して1977年に武蔵野東小学校、1983年には中学校、その3年後には高等専修学校を開校し、幼稚園から高等専修学校までの一貫した「混合教育」を実践している。さらに、同学園は「教育センター」を併設しており、学内外を問わず自閉症児およびその保護者向けの教育プログラムを開放し、また支援者養成のための講座を実施するなど、幅広く自閉症児教育プログラムに取り組んでいる。

武蔵野東小学校では、子どもたちが将来を生き抜く力として何が必要なのか、国際人となりリーダーとなり得るためにはどのような力を培っていくべきかを考え、常に新しい教育を探求し続け、柔軟にカリキュラムを改善してきた。

その一貫としていち早く教育にコンピュータを取り込み、コンピュータリテラシーの育成を図っている。さらに最近は、子どもたちの創造力、表現力、コミュニケーション能力を引き出すツールとしてPhotoshop ElementsとPremiere Elementsを活用し、大きな成果を上げている。

子どもの自己表現を支援するためにPhotoshop Elementsを採用

Photoshop Elementsに注目したきっかけについて、武蔵野東小学校 秋田 望先生は次のように話す。

「2001年より、東京都私立小学校の視聴覚研究会部(2002年からは運営委員、その後主任)に参加し、そこでコンピュータや映像関係者と知り合いになりました。また、後援会(PTA)にコンピュータに詳しい保護者がおり、コンピュータ教育援助委員会(通称『Enjoy』)を結成して知恵を出してもらいました。そのなかで2001年頃、アドビ システムズ協賛のD-project(ITに振り回されずに子どもの学びを見つめ、授業をデザインする姿を提案することが目的)を紹介され参加したときに、Photoshop Elementsを使って映像と文字を加工した報告を見て興味をもちました」

子どもたちがいきいきとPhotoshop Elementsを使っている様子を見て、創造力や表現力、コミュニケーション能力を引き出すことができると考えたという。通常、コンピュータを利用した教育では、教科を支援する CAI(Computer Aided Instruction)が多いなか、コンピュータを自己表現の支援ツールと考えて、教育分野に適用しようと考えた点がユニークだ。

「子どもの活動の中ではさまざまな発表の場があります。たとえば、国語の朗読や英語、体育や女子のダンス、図工での絵画や造形・工作などで自己表現できます。ただ、そうした教科では自己表現しきれない子どももいます。なかにはコンピュータを自己表現のツールとして使える子どももいるわけです。そこでPhotoshop Elementsを使うことで子どもたちの創造力、表現力、コミュニケーション能力を引き出すことができるのではないかと考えたのです」(秋田先生)

また、コンピュータ教育を行う際に、教育用に機能を絞り込んだツールを使うことが多いが、「それでは子ども達が社会に出てからも役立つ力を育むには限界があります。できれば、世の中で使われているのと同じものを授業で扱うのが望ましい」(秋田先生)に違いない。Photoshop Elementsは、その点でもぴったりだった。

「そこで2002年、校長にいいツールがあったので導入したいと申請したところ即答でOKしていただき、翌年度にはPhotoshop Elementsを20ライセンス導入し授業に使い始めました」(秋田先生)


Photoshop Elementsで子どもたちの自己表現能力を引き出す


Photoshop Elementsで作成したポスター


沖縄修学旅行の記録にPremiere Elementsを活用

自己表現のツールとしてコンピュータを活用するという構想が、すんなり受け入れられた背景には、1998年以来「情報教育研究部」での実践があった。2003年度からは2〜6年生で週1時間、秋田先生によるコンピュータの授業が行われ、描画ソフト、ワープロソフト等を使い基本操作を習得していたのだ。教育用に機能を絞り込んでいないPhotoshop Elementsだが、直感的な操作で児童たちもすぐに慣れたという。

「Photoshop Elementsは5年生と6年生が使いました。たとえば、6年生では、学校紹介ポスターを作成しました。2〜3人のグループで相談し合い、先生にインタビューしたりデジカメで校内を撮影したりして、学校のおすすめポイントをアピールするわけです。その際、幼稚園児や保護者、同級生などのターゲットを設定して、広告的に自分たちの思いをまとめます。いかに目立たせるかがポイントです。出来上がったポスターは廊下に張り出して皆に見てもらい、感想を寄せてもらうことで自ずとコミュニケーションがとれます」(秋田先生)

また、学校でソフトの操作を覚えた子どもたちが、家で親に教えることでかなりの自信につながっているようだ。そして2004年には、Premiere Elementsを導入しビデオ編集に挑戦。2005年6月に実施した6年生の沖縄での修学旅行の記録にもPremiere Elementsを活用している。

「単なる旅行ではなく、沖縄の文化や自然、元ひめゆり学徒隊の方による戦争の話など沖縄で学んできたことをまとめるのです。デジカメで撮影したCD-ROM3枚分を撮影した写真と、自分たちで聞いた話やインターネットで集めた資料を元に3分の映像にまとめました。作品は3月にあるスキー教室のバスの中で上映会を行いました。なるべく作りっぱなしにせず、次につなげるためにお互いに批評し合うことが大切だと考えています」(秋田先生)

視覚に訴えるPhotoshop Elementsは自閉児の自己表現をも支援

こうした点に注目した武蔵野東教育センター 教育研究部 高松明広主幹も、自閉児の教育ツールとしてPhotoshop Elementsを高く評価しており、今後の教育に活用する計画だ。

「発達に遅れがあったり自閉の傾向がある児童は、視覚に訴えるような内容の活動や教材が有効です。興味がわきやすいからです。デジタルカメラで撮影した画像を編集して保存しプリントアウトするだけでも、自分で楽しむことができます。また、その画像を見れば保護者も児童が何をやっているか一目でわかります。どんな活動をしてどんなに楽しんでいるか記録・加工することで自己表現できるわけです。今まで自閉児に使いやすいソフトがなかったのですが、Photoshop Elementsは操作が簡単であり使いやすいと思います。導入はこれからですが、喜んで教室に通ってくれることを期待しています」(高松主幹)

「今まで無口だった子が、『面白いね』といった瞬間、ニヤッとしたのが印象的です。他人から評価されて、自信を持つことができるようになるのです。Photoshop ElementsやPremiere Elements を自己表現できる筆として使えればいいと思います。今後は5年生以下の生徒たちにも楽しんでもらいたいと考えています」(秋田先生)

Adobe Photoshop ElementsやAdobe Premiere Elementsによる主な利点

  • 操作が直感的なので子どもたちでも容易に使える
  • 音声や画像、映像を駆使して効果的に自己表現を行うことができる
  • 子どもたち自ら楽しんで創造性を発揮できる
  • 繰り返して編集できるので表現力を鍛えることができる
  • 作品を友人や先生に批評してもらうことでコミュニケーション能力を磨くことできる
学校法人 武蔵野東学園
武蔵野東小学校/武蔵野東教育センター
所在地:
〒180-0012
東京都武蔵野市緑町2-1-10
概要:
武蔵野東学園は、故北原勝平・キヨ夫妻が1964年に開園した幼稚園を出発点として、小、中、高等専修学校を次々と開校。「心と体の健やかな子どもを育てたい」という親の願いそのままを教育の原点として、「混合教育」と「生活療法」を実践して世界的にも注目され、現在では総勢1,700名の園児、児童、生徒が一貫教育体制のもとで学ぶ学園となっている。
学校法人 武蔵野東学園
武蔵野東小学校
秋田 望 先生
学校法人 武蔵野東学園
武蔵野東教育センター
教育研究部
高松明広 主幹
「子どもたちはPhotoshop ElementsやPremiere Elementsを使って、画像を並べ替えたり音をつけることで『映画監督になったみたいだ』と自己表現の楽しさを実感しています」
学校法人 武蔵野東学園
武蔵野東小学校
秋田 望先生